
結婚の経済的損得を考える時、一生独身で過ごした場合に自分が使える時間やお金と結婚した場合のそれとを比較してみるのが通常のようです。結婚費用や子育てなどを含む結婚生活のコストと独身生活の生活コストを単純に比較すれば、結婚しないほうがよいという結論になるのでしょう。しかし、結婚の条件は一様ではありません。結婚にも様々なパターンがあります。例えば、子供がいない場合と子供がいる場合とでは違ってきます。自営業・会社経営者とサラリーマンではまた違ってきます。結婚したほうが健康になる人もいれば、配偶者から受けるストレスによって不健康になってしまうこともあります。
結婚とは、個人によるパートナーシップの形成です。共同で家計収入を獲得し、共同で消費することが結婚であるとある経済学者はいいます。結婚することで、独身生活を続けるよりもより一層多くの便益を受けるということが前提になっているということです。結婚によって、家事労働を分担したり、住居や家具など「家計内公共財」と呼ばれるものを共同で所有し、使用したほうが時間もお金も節約できるはずです。
結婚しない男女が増えたことについて、コンビニの普及によって、独身でも不自由しないとの議論がありますが、これは、虚偽です。コンビニへの過度な依存によって栄養バランスを崩し、カロリーの過剰摂取となることもあります。最近では、コンビニで提供している物もファーストフードからスローフードや家庭の味に回帰しようという志向が目立ってきています。
結婚に経済的メリットがないというのは、虚偽だと断言してもよいかもしれません。ただし、結婚にも経済格差の影響があり、配偶者によって、経済的に恵まれたり、困窮することがあることは否定できません。ところが、経済状況は変化しており、生活のしかたを工夫すれば、収入が少なくとも蓄財は可能です。高収入でも浪費した結果、借金を抱えてしまい、貯金どころではなくなっている夫婦も少なくありません。
結婚生活で配偶者に求めることは、みかけの「経済力」ではなく「経済性」であるともいえるでしょう。収入が少なくても毎月貯金が増えていく家庭もあるのです。収入が多くても毎月借金が増えていく家庭では、ほんとうの豊かさは得られないでしょう。住宅やクルマなどの大きな買い物が上手な人と下手な人でも実質的な豊かさに差がでます。結婚とは、知恵の結集によって、1+1が3にも4にもなるものです。知恵のない結婚ほどみじめなものはありません。結婚生活の豊かさは、生きる知恵の有無に左右されるものと思われます。
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